わたしの中にいた、ぞっとするほど底意地の悪いわたし
やっぱりすべては自分が意図して起こしたことで
その意図に気づいた時、
わたしは自分で自分に心底ぞっとした
確かに別れを告げることは胸が痛んだし
そもそも別れたくなかったし、
でももうどうにもこうにもならないから
別れると決めたわけで
だけど別れたくないと言われて
ドクターシンの見立てどおり気持ちが揺らいだ
どっちを選べばいいのか心ではわかっているのに
まだ欲張ろうとするわたしがいた
でもそれは表面上のことであって、わたしは
自分で思う以上に、彼のことを憎んでいたんだな
底意地の悪いわたしの存在を、
わたし自身が薄っすらと感じていたから
自然消滅にしたかったのか…
その証拠に、気持ちが落ち着いたら
彼のことなんかどうでもよくて、
とにかく紳士に会いたくて仕方なかった
会って、触れたくて、気がすむまで甘えて
ごろにゃん♡したいと思った
…要するにわたしは彼に復讐したかったのだ
別れたくないと言わせたかった
謝らせたかった
いまでも大好きだと言わせたかった
大量の涙は、喪失感から流れたものでも
恋する気持ちが残っていたわけでも
執着でも何でもなかった
実際、全部言わせたら気が済んだ
復讐が終わって、すべて完結した
なんて底意地が悪いのだ
恐ろしい
恐ろしすぎる
こんなものがわたしの中にいたなんて
だけど、こうなるまで
わたしを傷つけたのもまた、わたし自身だ
なんて小さくて可愛いわたし
守ってあげたい
いままでたくさんさみしい思いをさせてごめん
たくさん傷つけて、ほんとごめん
これからは全力で、死ぬ気で幸せにするから
わたしにはずっと可愛いわたしでいてほしい
底意地の悪いわたしはもう必要ない
ごめんね
ほんとにごめん
わたしはもう二度と、わたしを悲しませない
この先ずっと、
死ぬまでわたしはわたしに満たされて
幸せに生きるのだ♡
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